泣き顔にサヨナラのキス
   

ふーっと盛大なため息を吐いた孝太は「そうじゃなくて」と言った後、自分の頭をクシャッと掻いた。


「な、何よ?」


「もしかして、覚えてないんですか?」


「はっ?」


「……もう、いいです」



そう言うと、孝太は自分の席に戻ってしまった。




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