泣き顔にサヨナラのキス
 

 
「……そういった訳で、孝太を怒らせたんだけど。

でも、孝太は孝太で……」


あたしは、昨夜からの出来事をかいつまんでみどりに話した。


『ふうん。そうなんだ。
まぁ、色々あるよねぇ。
でも、その子、山本さんだっけ?

かなり積極的よね。
彼女に面と向かって、そのセリフ、ただ者ではないね。あはは。これからの展開に期待大だわ』



みどりは声をあげて大笑いをすると、何かのレビューのようなコメントを述べた。


その声があまりに楽しそうで、落ち込んでいるのがバカらしくなる。



< 98 / 614 >

この作品をシェア

pagetop