向日葵の逝く先
 


陸くんは立ち上がり、
座り込んだままのわたしに手を伸ばす。

「あ、ありがと」


握った手は細いけどゴツゴツしてて。

男の手なんだと意識してしまってなんか照れるわたし。


「でも、陸くんは家に帰ったほうがいいよ。体調悪いんでしょ?」

「うーん…でも、」

「いいからっ」


病人に探し物手伝わせるほどわたしは鬼畜じゃないもん。


「あ、喉渇いてない? お金なかったら飲み物くらい奢るよ?」

「心配しないで」

「でも、一応クラスメイトだし。心配くらいするよ」


 
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