向日葵の逝く先
「というわけで。ビッシビッシいくよおー!」
映画の影響を受けやすいアキちゃんはノリノリで。
わたしはストレッチと筋トレと走り込みをやらされたのだった。
「これ、バスケじゃないよね…」
ゼーゼー。
荒く息をしながら問うと、
「基礎もできてない人間に文句言う資格なぞないわ!」
と鬼監督に怒られた。
へとへとになって教室に戻ると、陸くんは本を読んでいた。
いつも通りの涼しい顔で。
何事もなかったかのように。