私たち双子でした
みんな配られたプリントや教科書を鞄に入れて帰宅しようとしているとき、廊下が騒がしくなった。
私も沙織と廊下側を見ると、先輩たちが教室を覗いていた。
「あれ、3年だよね」
嫌そうな顔をして沙織はボソッと私に言った。
ネクタイの色が灰色ですぐ3年だとわかった。
「見るのやめとこ?」
関わりたくない私は沙織にそう言って鞄を肩にかけて沙織の腕を引っ張った。
「うん、帰ろう!」
ニコッと笑って沙織はそう言い私たちは歩いた。