群青の月
そんな不安定な生活を、いつまでも続けられるはずが無かったんだ…。


あたしが物心付いた時には既によくお酒を飲んでいた母は、そのうちどんな時もアルコール類を手放さなくなっていった。


あたしが中学生になった頃には、母は明けても暮れてもお酒を飲み続けるようになって…


同時に、体を使って稼ぐ事をピタリと止めた。


それが俗に言う“アルコール中毒”なんだって事は、すぐに気付いた。


そしてその頃から、事あるごとに母から昔話を聞かされるようになって…


あたしは、自分が生まれた理由を知った。


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