群青の月
そんな事を考えていた事すら忘れてしまうくらい、今は頭の中がグチャグチャだった。


目の前の光景に、どうしても思考が付いていかない。


“どうして二人が一緒にいるのか”って事よりも、“二人が知り合いなのかもしれない”という事に不安が芽生え始める。


立ち去りたいと思う反面、足が地面に張り付いて動かない。


この時、無理矢理にでも柚葉の手を引いてこの場から立ち去らなかった事を、後で取り返しが付かないくらい後悔する事になるなんて…


俺はそんな事は全く知らずに、ただ人形のようにその場に立ち尽くしていたんだ――…。


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