あなたと私







『真子ぉぉぉぉ……』



私はずっと泣いてた。
泣き続けた。
でも真子は帰って来ない。



「夢子……」

『ママ……』



部屋のドアを開けママが入ってきた。
ベッドの毛布に包まっている私を心配そうな顔をして見るママ。

ああ、ごめんね?
そんな顔させてごめんね?
でも、私、真子がいない世界なんて考えられない。



「真子ちゃんがさっき遺体で見つかったって……」

『……』

「やっぱり二日経ってたから可能性は低かったのね……」

『……』

「昨日、今日と学校には休むって連絡は入れておいたわ」

『……今日、何日?』

「……6月30日よ。ねぇ、夢子?お願いだから何か食べて!?」



二日間ずっと何も食べず、寝てない。
このまま餓死してしまおうか。



「一応明日も学校お休みってことにしておくわ」

『うん……』



あれからどうやって家に帰ったか覚えていない。
全く覚えていない。
気がついたら自分の部屋にいた。

私にとって親友を助けられなかったことが苦痛だった。





< 25 / 36 >

この作品をシェア

pagetop