あなたと私
『真子ぉぉぉぉ……』
私はずっと泣いてた。
泣き続けた。
でも真子は帰って来ない。
「夢子……」
『ママ……』
部屋のドアを開けママが入ってきた。
ベッドの毛布に包まっている私を心配そうな顔をして見るママ。
ああ、ごめんね?
そんな顔させてごめんね?
でも、私、真子がいない世界なんて考えられない。
「真子ちゃんがさっき遺体で見つかったって……」
『……』
「やっぱり二日経ってたから可能性は低かったのね……」
『……』
「昨日、今日と学校には休むって連絡は入れておいたわ」
『……今日、何日?』
「……6月30日よ。ねぇ、夢子?お願いだから何か食べて!?」
二日間ずっと何も食べず、寝てない。
このまま餓死してしまおうか。
「一応明日も学校お休みってことにしておくわ」
『うん……』
あれからどうやって家に帰ったか覚えていない。
全く覚えていない。
気がついたら自分の部屋にいた。
私にとって親友を助けられなかったことが苦痛だった。