13回目の好き
「ええっとえっとですね!」
口をパクパクさせながら、何かを言おうと必死な私に三浦先生が口を開く。
三浦先生:「…何か、質問ですか?」
いつもの表情で、そう言って、椅子にカタンと座る三浦先生。
そんな落ち着いた三浦先生を見て、私も落ち着いてきた。
私だけ、こんなにドキドキしてて三浦先生は、いつものようにしてる。
それが、寂しくて。
それに、三浦先生の目を見ると、まるで目が合ってないような感覚になる。
「…三浦先生って、…もしかして、彼女いるんですか?」
気になっていたことをポロリと言葉にしてしまい、しまったと後で思っても、もう遅い。
言葉は、伝わってしまう。
三浦先生:「…そういう質問か…。」
フウッと息をつき、窓の外へ目をやる三浦先生の姿に、胸がズキンっと音を立てた。
聞いちゃいけないの?
だって、
三浦先生のこと知りたい。
どんな質問なら、聞いてくれるの?
「三浦先生、私…先生が好きなんです…。」