13回目の好き

好きの数




三浦先生:「…まぁ、俺に届いた好きの数です。さっきので2回、計10回目ですね。」



ああ、死んじゃいそう…


「おお鬼です!み、三浦先生はおお、乙女の心をもてあああそんで…!」


そう自分が何言ってるか分からず、三浦先生の服を掴んで離そうとする。


そんな私をクスッと笑う三浦先生。


「か、かか顔、近すぎです!」



三浦先生:「ははは(笑)杉野、面白いな。…さぁ、行きましょう。こんな遅くなってしまって…。」



そう笑って、何事もなかったようにいつもの三浦先生に戻って、三浦先生は歩き出した。



微かにのこる温もりと、ドキドキと音を立てる心が、現実だって。


慌てて三浦先生の背中を追って走り出す。




10回って、私、…そんなに沢山好き好き言ったのかな?!



恥ずかしい…



数えられてたのが特に!



あんまり言い過ぎないようにしよう…。




でも、三浦先生のお兄さんに会って見たかったなぁ…。




お兄さんのこと、私が何か言える立場でもなかったし…


言葉が出なかった。



本当に私の我が儘で、三浦先生の思い出を掘り返しちゃって…。




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