13回目の好き


22歳にもなってヤキモチなんて焼いてる場合じゃないけど。


私が不安なのは…


生徒思いな恭先生がいつか、私よりも生徒の方が…大事になるんじゃないかって…。


比べたくないけど、比べちゃうんだよ。



結婚の約束をしたって、不安になるよ。




私の存在が、…当たり前になってしまうのが…1番寂しくて。





新山さん達を家に入れないのは私がいるからだよね。



新山さん達からしたら私は教育実習生の吉崎先生だもんね。



ばれちゃ、まずいのかな?たぶん…。




私がいないときは入れてるのかな、とか…



学校で聞く、って言うけど、私の知らない所で、新山さん達の相手をしている恭先生を想像するだけで、不安がいっぱいだよ。



恭先生:「ほら、早く帰れって。」


野中さん:「ってゆぅかぁ!高木っち、着替えてたのぉ(笑)」


新山さん:「下だけスウェットだし(笑)」


羽鳥さん:「!?てか、先生、誰か来てんの!?」



羽鳥さんのその声にドキッとする。


新山さん:「本当だ!あれって女物の靴だよね?」


野中さん:「えええええ!高木っちって、独身じゃないの!?」




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