13回目の好き






「…確かに。何か卒業式終わっても、私の周りの人ちょっと泣いてたけど…あまんまり泣けなかったなぁ。」


ヤヨッチャン:「平凡にダラダラ過ごして、思い出作るの忘れてたのかなぁ(笑)」

そう笑いながらヤヨッチャンは言って、自分の席に座る。



「…思い出は…いっぱいだよ!ヤヨッチャンと先生達とも…。」


ヤヨッチャン:「…それともまだ、…卒業っていう現実に、気持ちが追いついてないのかな…。」


「…。」



まだ、続くと思ってるの?




今日で最後だなんて…



嫌だから、



受け入れようとしてないの?




そんなことをヤヨッチャンと話ながら考えていると、高木先生のHRが始まる。






こんな日だからこそ言う"最後の言葉"を並べて。




ヤヨッチャンの言葉が、何度も何度も、頭の中を通り過ぎて行く。


私達は"明日から社会人"


"高校生"は今日で最後…



そんな現実に



"気持ちが追いついてない"







…終わらないで。









三浦先生に会いたいよ…。










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