13回目の好き













ヤヨッチャン:「本当にいいの?」



HRも写真会も終わり、高木先生にも「最後に会ってこい」と言われたけど…、


私は三浦先生に会わずに、ヤヨッチャンと、駅までの帰り道を歩いていた。




「いいの!」



そうにっと笑ってヤヨッチャンに言う。



駅の前で急にヤヨッチャンの足が止まり、私は思わず振り返る。




ヤヨッチャン:「みっこ…、今日で最後なんだよ?……後悔しちゃうよ?…最後に…いつものみっこらしく、言わなきゃ。…先生に伝えなきゃ!」



ヤヨッチャンの真剣な眼差しが私の心を揺らす。


ヤヨッチャンの目には、薄く涙が零れそうになってた。




ヤヨッチャン:「みっこ、何で会わないのか…私にそれだけ教えて?」




しばらく黙っている私を見てヤヨッチャンは聞く。



「……嫌なの。…最後だから、…好きって言ったら、三浦先生はきっと答えてくれる。……フラれるの分かってるから…、それで本当に"最後"になっちゃうから…。」



ぞろぞろと駅へ入って行く卒業生達とすれ違いながら私は…今の気持ちを打ち明ける。














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