My sweet home
サヨナラ
その日は、

いや、その日も

いつもと何も変わらなく朝を迎えた。





いつものように

一人では広すぎる部屋で、

会社に行く用意をして、

いつものように部屋に鍵をかけて仕事へと向かった。


出社前に寄ったコンビニで新聞を見つけるまでは

本当に”いつも”と変わらなかった。


「…あ。
 ストッキングが伝線してる。」


会社前にあるコンビニに立ち寄り、ストッキングを手にしてレジに並ぶ。


「ん~、ん…?」

レジの隣に置かれていた新聞に目が留まる。


「260円でございます」

「…え?」

「?? 260円です」

「あぁ、ごめんなさい。
 あの、コレも。 コレも下さい!」


私はストッキングと一緒に、翔の名前が書かれた新聞を購入する。
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