イジワル王太子と政略結婚!?
『リリィ、もしかして怖い?』


…ギクッ。


「こ、怖くなんかないもん!」

『うそつけ。お前が怖がりなのはよく知ってる』


シーナは全てお見通しのようで、いつもの余裕な笑みを浮かべている。



『こっち来れば?』

「大丈夫よ!子供扱いしないで」

『いいから来い』


うぅ…鋭い瞳の視線が痛い。


仕方なくシーナの隣に空いたスペースに座った。



すると、私の肩をぐっと抱き寄せてくる。


「ちょっ…!」

『お前は俺が守ってやるから心配すんな』



……シーナ?


やっぱりおかしいよ、こんなこと言うなんて…。

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