イジワル王太子と政略結婚!?
「やっ…!」


思わずシーナを押し退けようとすると、その手を取られて今度は唇にキスをされる。



息も出来ないくらいの熱く深いキスを交わしながら、なだれるようにベッドに倒れこんだ。



もう身体に力が入らなくて……


私は抵抗するのをやめた。



シーナは唇を離すと、初めてキスした時と同じ、熱く切なげな瞳で私を見下ろす。



『お前の全部が欲しいんだ。
心も身体も、全部──』



シーナ……

甘すぎるよ…その飴は。


でも、すごく嬉しい。



「……あげるよ。全部シーナに…」


こんなことが言えてしまうほど、私はこの人に夢中になってるみたい。


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