イジワル王太子と政略結婚!?
ミラは慌ててドレスのしわをのばす。


『でっ、でも姫様の相手はあのシーナ様じゃないですか!
女なら誰もが憧れる王子様ですよ!?』

「誰もが憧れる、ねぇ…」




そう、私の結婚相手は私が産まれる前から決まっていた。


東の国アクレイリの王子、シーナ。


シーナは頭脳明晰で、優しくて性格もいい。

そのうえ容姿端麗とくれば言うことなし。


本当に王子様らしい王子様。


若いくせに統率力もあって、王国の皆は彼に絶大な信頼を寄せている。



そんな人が許婚だなんて、皆からしたら羨ましい限りだと思う。


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