イジワル王太子と政略結婚!?
『機嫌を損ねないように』


シーナは一瞬妖精から私に目を移して、ニッと笑った。


まさか、話し掛けるの!?



「ちょっとシーナ!妖精はデリケートだから…」


すぐ逃げちゃうから気をつけて!


…と注意したかったのに、シーナはさっさと妖精の方へ歩いていってしまう。


大丈夫かなぁ…と心配しつつ私もついていった。



妖精は私たちに気付かず、背を向けたまま歌を口ずさんでいる。


何て声をかけるんだろう…


私は一人ドキドキしていた。



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