7つ上の翔太先生。2
修学旅行
pipipipip……


「あっ、やば。」

時計を見るとAM6:00を指していた。


今日は修学旅行当日。

本当は楽しみなはずなのに、全然楽しみじゃない。


火曜日、水曜日、木曜日にわたって大阪京都奈良を訪れる。


大事な水曜日は多田先生に会えるはずだった日なのに、


こういうときに限って被る。



「はぁ……。」


少し重いため息をついた。



でも先生のいってらっしゃい。の声を思い出すだけで嬉しくなる。


「ちょっと…早く行こうよ。」


と親に駅まで送ってもらう予定なのに、6時半を回っていた。



7時には駅に着かないといけない。








「あっ、萌依ちゃん!!来ました。」


『遅れてすみません。』と小さな声で担任の先生に謝った。


「大丈夫?」という友達の声が聞こえる。




本当は大丈夫なわけない。


メンタルがやばいことは誰にも言えない。



「うん、大丈夫だよっ。」


と演技で誤魔化した。

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