君だけに夢をもう一度 ~完結編~
男は、車から降りて二人に近寄る。

「お疲れ様」
男は、サングラスを外しながら言う。

「こちら斉藤敦子さん」
小田が紹介する。

「はじめまして、浜田友和といいます。山本君とは高校時代の同級生で、今、一緒にバンドをやっています。担当はドラムです」
浜田は、愛想よく挨拶をする。

「斉藤です」
敦子も笑顔で挨拶をする。

「じゃ、乗って下さい」
浜田は、敦子のスーツケースを手にして車のトランクに入れる。

小田は助手席に乗り込み、敦子は後部席に乗り込んだ。

「どこに行けばいいんだ? 」
浜田が小田に行き先を聞く。

「確か・・・・・・宿泊先は、オークラホテルでしたね? 」
小田が振り向きながら、敦子に聞く。

「ええ」
敦子がうなずく。

「じゃ、行こう」
浜田が、ゆっくりと車を出した。



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