歳の差レンアイ、似た者同士。
「秀介くんは、私のこと好きだった?」


サエはカップで口元を隠すみたいにして、少しくぐもった声で聞いた。


「…もちろん、大好きだよ」


考えてることが全然わからなくて、時々女の子で、弱くて強い君が。

なぜが惹かれていって、自分のものにしたくて。

こんな風に自分の意思で動いたのは初めてだったんだ。

でも…


「じゃあ、元気で」


自分の意思で別れを告げた。

いつものファミレスで、席を立つ。

俺はバカだ。

大バカ者だ。

こんなにサエのことを愛してるのに、自分から別れを切り出すなんて思っても見なかったんだ。

ファミレスを出たら、振り返らずにまっすぐ歩いた。

サエは泣きも笑いもしなかったけど、オレは今にも泣きそうだった。
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