秀才くんに教えてあげる


何なんだろう……この男は


「今日の晩飯はハンバーグな!確か、今日はひき肉安い日だろ?」


男はニコニコして私の顔を覗き込む


朝霧 要[あさぎり かなめ]
私の幼なじみで、要の両親が交通事故で亡くなってからずっと一緒に住んでいる
長身、茶髪で女子からの人気はかなり高い


まぁ……そのせいで昔から女子を敵に回す事が多い気がするけど


「要…ごめん、今日は用事があるから一緒に帰れないよ」


「え?……何で?」


要は少し悲しそうに首を傾げた


「今日は秀才くんの家に行かなくちゃいけないの」


私は言った瞬間、自身の口を押さえた


………しまった


こんな事言ったら……


「何で実加子があいつの家に行くの?」


怖い瞳でジリジリと近付いてくる要を見上げて私は思わず後ずさる


「せ、先生に頼まれて……」


「だからって男の家にのこのこと行くんだ?」


要の目が怖い


トン…と背中が壁についた






………逃げ場がない






「で、でも!頼まれたんだし……ん!!」


荒いキス


私を味わう様に要は角度を変えて何度も唇を重ねてくる











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