Nostalgicな祭りのあとで
「何だよ、急に。」
「へへ、何となくね。」
「何ニヤついてんの?二人とも。」

「別に、俺はニヤついてなんか。・・なあ?お前ら大人になったら何になりてぇ?」
陸はヒョイヒョイとゴミをハサミでつまみながら聞いた。

「あたしはもちろん、フライトアテンダント。」
「僕は、この山を守りたい。具体的には決めてないけど、環境について学びたいな。」
「ボクは総理大臣ー!」

背後から勇気が飛び出してきた。
驚く一同に、ニンと笑って見せる。

「この町がもっと良くなるように!」
「・・・町長でもいいんじゃ?」
「アハハ、夢はでっかくなきゃ。陸君は?」

陸はハサミを止めた。

「・・・これ・・・・。」

中腰で固まった陸の手元に、七菜が視線を移し叫んだ。
「やまじい!」
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