「っ!」

言葉を失ってしまう。

ハエを大きくしたかんじだ。

「ぜろ…さんですね?」

ログは平気そうにまじまじと見ていた。

こんなのが夜に徘徊してるなんて…。


「よく知ってるな…03だ。こいつは飛ぶから恐ろしい。」

ジャックとの会話によれば(ぜろさん)は番号。

「3ってことは…まだいるの?」

「あぁ…最近はやたら増えてな。処分に人手が足りんらしい。
最近の行方不明事件とも関わって…」

途中でジャックは口をつぐんだ。


「今…何て?」

「増えてるって話かい?」

「違う!行方不明って…」

「うるさいガキだ。戻れ。」

「ガキって何よ!」

スッと包丁を抜き取ろうとするとログに羽交い締めにされた。

「すまんのぅ。アリス…部屋に戻ろう」

ログに促されて部屋に行く。

沈黙がしばらく続いたが、私がその沈黙を破った。

「………ログのお父さんは?」

「行き先は同じぜよ。アリスの両親と…」

反応しづらくなった。

「あのインチキが言ってたのは…本当って事?」

「サニーは知らないけど。そうゆう事ぜよ」


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