ドラマチックスイートハート

だから、心は捨てずに演技をして欲しいとの事。









それが、一番輝いていたと石垣は聞いた。










「分かった……」










石垣は気持ちを理解して、力強く言った。











「なら、俺は天崎に釣り合うように頑張る! 見ててくれ、今後の俺の演技を! それが出来て、その頃でも天崎が好きだったら、もう一度告白させてもらうから……!」










石垣はスッと携帯を取り出して、天崎に差し出すように見せた。










「連絡先を教えてくれ。いつかアナタに追い付いたら、その時だけ告白する為に連絡するから」










その台詞は、演技ではない真っ直ぐの言葉なので、天崎は少しドキリとした。











そして素直な返事のまま、連絡を教えるのだった。











「その時……天崎が婚約してようが、結婚してようが、気持ちだけは伝えに行くよ。……じゃぁな。俺、頑張るよ」











こうして、天崎との最後の夜は終わりを告げた。











この日以来、2人で共演する事はなかった

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