偽りの人魚姫
吉田義人。
名簿で見かけたことがある名だ。
その程度の認識だったのに。
学校では完全に形を潜めている存在感が、今はセーブすることなく放たれている。
その圧倒的な存在感に、俺は言葉もでないほど、惹きつけられた。
俺が求めているのは、これだ。
自分は存在しているのだと、確かにそこにいるのだと主張すること。
見つかった。
今まで全く見えなかった先が、見えた気がする。
これからの中学生活、何をするでもなく、ゲームに浸るものだと思っていたが、自分にも、やりたいことが出来たみたいだ。
音楽だ。
音楽はこんなにも、自分を表現する幅を持っている。
音楽に携わっていれば、自分はそこに存在するのだと、存在してよいのだと、実感できると思った。
コンサートが終わると、すぐに控室に駆け込んだ。
扉を開けると、すぐに分かった。
纏ったオーラは消えることなく存在を主張していて
目当ての人物をすぐに見つけられた。
「なぁ、同じクラスだよな?俺、飯島って言うんだけど・・・」
「知ってる。」
畳み掛けるように、話しかけると、冷めた視線と共に台詞を切られる。
「で、飯島くんがなんの用?」
吉田義人は、片づける自身の手を止めずに、視線だけをよこす。
「あの、俺、感動して、それで、あの、こんなの初めてで、なんて言ったらいいか・・・。とりあえず、凄かった!」
「それは、どうも。」
興奮して上手くしゃべれない俺に、冷静に答えてくれる。
言われ慣れているのか、お礼まで軽く添えて。
「でさ、急なんだけど、俺とバンド組まねぇ?いや、組みません?」
名簿で見かけたことがある名だ。
その程度の認識だったのに。
学校では完全に形を潜めている存在感が、今はセーブすることなく放たれている。
その圧倒的な存在感に、俺は言葉もでないほど、惹きつけられた。
俺が求めているのは、これだ。
自分は存在しているのだと、確かにそこにいるのだと主張すること。
見つかった。
今まで全く見えなかった先が、見えた気がする。
これからの中学生活、何をするでもなく、ゲームに浸るものだと思っていたが、自分にも、やりたいことが出来たみたいだ。
音楽だ。
音楽はこんなにも、自分を表現する幅を持っている。
音楽に携わっていれば、自分はそこに存在するのだと、存在してよいのだと、実感できると思った。
コンサートが終わると、すぐに控室に駆け込んだ。
扉を開けると、すぐに分かった。
纏ったオーラは消えることなく存在を主張していて
目当ての人物をすぐに見つけられた。
「なぁ、同じクラスだよな?俺、飯島って言うんだけど・・・」
「知ってる。」
畳み掛けるように、話しかけると、冷めた視線と共に台詞を切られる。
「で、飯島くんがなんの用?」
吉田義人は、片づける自身の手を止めずに、視線だけをよこす。
「あの、俺、感動して、それで、あの、こんなの初めてで、なんて言ったらいいか・・・。とりあえず、凄かった!」
「それは、どうも。」
興奮して上手くしゃべれない俺に、冷静に答えてくれる。
言われ慣れているのか、お礼まで軽く添えて。
「でさ、急なんだけど、俺とバンド組まねぇ?いや、組みません?」