空の色




「おはよう、桐島」



いつもならここであたしにだけ、笑顔を見せてくれる。



それが嬉しくてたまらない。




....なのに今日は





何もなかった。



そのまま自分の席に着いた桐島の考えている事が分からなくて。




やっと、全部が落ち着いたはずなのに。




さすがの愛美も何かがおかしいと分かったのか、首をかしげる。




ぶすっとした顔で外を見る桐島。




「空良」




一言だけ聞こえて来たのは桐島の名前。






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