王様の、言うとおり
あっけなくポイは破けて、枠組みだけに。
やっぱり、私には無理だ。
「残念だったねー。」
私達と金魚との攻防を見ていたらしいおばさんは、袋を両手で広げてこちらへ差し出します。
それにキングが捕った金魚をお椀に入った水も一緒に入れてあげれば更に慣れた手つきで水を掬って袋に入れていく。
「後もう一匹はどれが良い?」
好きなの選んで、とお椀を構えるおばさん。
「菜月選んで。」
キングに促され、さっきどれ狙ったっけ……と探すけど似てるのがいっぱいで分かる訳も無く。
『じゃあ、これで。』
適当に目に入った小さい赤い金魚を指差せば、お椀で掬って袋に入れてくれました。