王様の、言うとおり
奈留ちゃんが席を移動してくれたので、私は自分の席へ。
ヤバイです、時間が……。
こんなに切羽詰まった状態で昼食を食べるのは、きっと初めてだ。
「何買いに行ってたの?」
財布を持って出ていったのに、何も買わずに帰ってきた私を見て不審がる奈留ちゃん。
『ジュース買おうと思ったんだけどね、無くて。』
「珍しい。何の?」
『レモンスカッシュ。』
キングに頼まれて、とは言えない。
言ったらきっと奈留ちゃんは怒ってキングを責めにかかるような気がするから。
お弁当を開いて、今日のメインである唐揚げを口へと運ぶ。
いつもどうでも良いおかずから食べ初めて、メインは一番最後に食べるけれど、時間が無いからしょうがない。
と、
「レモンスカッシュ!?」
私と奈留ちゃんの会話を聞いていたらしく、飛び込んで来たのが一名。