王様の、言うとおり



そして越谷さんも分かってると思う。



悟った瞬間、聞きたくない、と思う自分も現れた。

だけど、回避する策もなく、もう、遅い。

「……私、合宿中に告白しようと思うの。……高原くんに。」


一気に、恥ずかしそうに頬を紅潮させながら言い切った絵美ちゃん。



あぁ、まただ……。



昔からの思い出が私の中で巡った。

きっと、次に言うだろう言葉、も。

「だから、協力してあげてくれない?」



越谷さんが、私達に言う。



だから中学からは全く話さなくなったんだ。



関わりすら無いように。




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