王様の、言うとおり
今回も、私にできる事は無いよね。
どんなに相談を受けても、結局行動するのは本人で。
外野の私はただ見ておくだけ。何も言わないのが一番。
「……協力って言っても、出来る事無くない?」
奈留ちゃんも同じ事を考えていたらしく、私が思っていた言葉を口に出してくれた。
「でも、合宿の班、菜月ちゃん達は高原くんと一緒でしょう?」
『え?』
「ほら、」
バックを開けて越谷さんが取り出したのは、HRに配られたプリント。
ぺらっと裏に捲られて、そこに班毎の名前が並べられていました。
合宿、の事しか頭に無くて、裏面に全く気付かなかった……。
先生は、仲良し同士の人をくっつけてくれたらしくて。
私は奈留ちゃんと一緒。
絵美ちゃんは越谷さんと一緒。
それをさらに男子グループとくっつけて一つの班にまとめあげていた。
『本当だ……。』
私は、キングと亮平くんと同じ。
すごい。