王様の、言うとおり



風呂上がりの温かい手が俺の手首を包み込む。

「それ、自分で巻いたの?」



「まさか。亮平。」

『……亮平くんが巻いてくれたんだ。』



「かなり下手くそだけど。」

『一生懸命してくれたんでしょ?』



クス、とやっと笑った菜月。



その笑顔を見ていると、菜月越しに楠木が俺を見てニヤリと笑った。



クルクルと外された包帯。


「貸して。巻いといてあげる。」




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