王様の、言うとおり




溜息をついて、

もう隣の家を見ないように自分の部屋のカーテンで遮る。



っと、その時。鳴った、携帯。


あわててパーカーのポケットから携帯を取り出せば、表示されているのはキングの名前。




「、はい!」




《……元気よすぎ。》

ふっと聞こえてきたのは、久しぶりのキングの声で。



勢いで出てしまった自分と電話の向こう側の温度差に気づいて恥ずかしくなる。


「……ちょっといろいろありまして。」




あれから、

ちゃんとご飯食べてたの?

大丈夫なの?聞きたいことはあるけれど、でも、キングの言葉を静かに待ちます。




今まで言わなかったのは私にそういうことを聞かれたくなかったからじゃないかな、そうこの3日間で考えたから。


キングから話してくれるのを待とう、と。




《……今から、時間ある?》




「……え?」



《外。出れる?》




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