王様の、言うとおり
「目玉焼き。半熟じゃないと食べないから。作って。」
『どうして……。』
今。
なぜキングが朝っぱらから私の部屋を訪ねて来たのかやっと分かったような気がします。
そもそも用が無いのに訪ねて来る人じゃありませんでした。この御方は。
私を利用する時に来るのです。
寝起きで忘れてしまっていました。
きっと、朝からお腹が空いて目が覚めて、作るのが面倒くさいって理由でわざわざ私は起こされたんだ。
自分の空腹を満たす為だけに、私の安眠を邪魔して……!
私はまだ眠たいのに!
「作ってくれるよね?」
笑顔を絶やさないキング。
思わず腹立たしくなって持っていたクッションを強く握りました。
『つ、作るって言うまでここから出ていかないつもりなんでしょ?』
どうせそうだ。
私がうん、と言うまでずっといるか脅してくるか……
どの道私はこのままではゆっくりと二度寝できません。
「その通り。」
すくっ、と立ち上がったキング。
思わず身構えてしまう。
「今から作ってくれれば、十分二度寝出来るけど?作らないならずっといるし、時間が勿体ないなー。」
わざとらしく言いながら窓に手を掛けました。
う……どうせなら二度寝したい。
だけどこのままキングの言いなりになって従いたくない。