王様の、言うとおり
私の中で葛藤する二つのソレ。
でもやっぱり寝たい、の思いの方が勝ってしまいまして。
そう、別にコンビニやスーパーに朝食を買いに行ってこいなんて言われていない。
キングの家で、さっと朝ご飯を作ってあげる。
それも手の込んだ料理をリクエストしているわけでもなく卵を割ればできる簡単な目玉焼きじゃない。
半熟って言う条件付きだけどそのくらいもっと大変な条件に比べれば可愛い方。
早くしないとまた別のもっと大変なことに使われるかもしれない。
キングの言いなりは嫌。すっごく嫌だけど、自分の安眠の為。ここは一つ、大人になって……。
『作ったらすぐ寝ますから。』
さっさと作って寝てしまおう。
そうと決まればキング宅に行かなければ……と部屋のドアへ手をかける。
隣だしこんな朝早くから人はいないだろうし私の家からキングの家なんて走ればほんの数秒。
寝間着だしボサボサだけど、いいや。また寝るし。
手櫛で少しだけ良くなればいいな、と髪を梳きながら部屋から出ようとすれば、
「ちょっと待て。」
ガッ!と腕を掴まれてキングに私の行動が邪魔されました。
『まだ何か?』
作りに行くって言ってるじゃないですか。
「……こっちから。」
そう言うとすぐにあたしの腕を掴んだまま窓の方へと歩いていく。