王様の、言うとおり




あたしは部屋へと入って行こうとするキングのスウェットを掴みます。



一人じゃ怖くて眠れないって思う私は、

なんとしてでも同じ空間で寝させてもらおうと。



キングは私の部屋で寝るつもりです。


そうなると、

私はお母さん達の寝室で……。



一人で一階で寝るなんて、怖い。




『ベット入ったら布団に包まって目をつぶったら朝まで絶対開けるな。それで寝れるから。』



私の手を振り払って笑顔でそう言うと部屋へと入っていきました。



ガチャンとわざとらしく大きな音をたてて鍵が閉まった音が。





「そんなぁー……。」





怖い。

怖い。



でも、

ここでじっとしててもキングは、絶対に開けてくれない。




うぅ……






「煌の、鬼ぃ!!」





あたしは大声でドアに向かって叫びます。




『………。』




「なんでよ……。」





ここはさ、

『大丈夫?寝るまで一緒に――』


と言うのは私の妄想ですが。




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