王様の、言うとおり





はぁ、と溜息。




怖かった。






―――――――――――――――――――――――




『はぁー……眠たい。寝る。』



まったりソファーに寛いで、

私も眠たくなってきた頃。



キングはそう言うなり立ち上がりました。



何だろう、

この自由奔放な感じ。



『おやすみ。』



そう言って二階へと上がっていくキング。



それを見ていて、

私はふっと思いました。





さっきのゾンビみたいなお婆ちゃん……



あたしが寝てる時に出てきたらどうしよう……。





怖い。


一人で……寝れない!



私は頭を回転させてどうしたら良いか必死に考えます。



「っ、煌!!待って!」


私も慌てて電気を消して階段へ。



『……言っとくけど、絶対嫌だから。』


「何で!?まだ何も言ってない……。」


『何でって……菜月。高校生にもなって怖いから一人で寝れないなんて有り得ない。一緒に寝ようなんて言うなよ。』


「有り得るの!お願いしますっ!別に一緒に寝ようって言ってるわけじゃないから……私は床で布団引いて…せめて同じ空間で!」


『やだ。俺の寝顔見られるなんて。』


「見ません!」




それにさっき見たもん……。







< 552 / 600 >

この作品をシェア

pagetop