王様の、言うとおり
真に受けた私をフッと笑って滑り落ちるようにテーブルの前に座ると
「いただきます。」
ちゃんと手を合わせてから箸を持って食べ始める。
その様子をじっと見つめます。
と、
「……何。」
不愉快そうに見られました。
「食べたいの?……あげないけど。」
『違います!帰ったらお母さんが作ってくれるからいりません。』
「あっそ。じゃあ何?じろじろ見られてたら食べにくいんだけど。」
別にキングが食事している所をみたい訳ではありません。
……すぐに文句言われると思ってたから。
それについて謝る準備をしてました、なんて言えない。
『味……どう?』
もう半分ほどキングの中に入っていってしまった料理を見つめる。
「別に……普通。」
『普通?』
「目玉焼きだし、割って焼くだけだし。それで不味いの作るって天才的だと思うけど?」
一度箸を止めて、素っ気なく言ってまた食べていきます。
でも。
……嘘。
本当は、美味しくないはず。
ちょっと塩コショウを振りすぎてしまって。
大丈夫かな?って思ったけど、やっぱり辛かったみたいで。
口に含んだ瞬間、一瞬だけキングの顔が変わったのを私は見てしまいました。
それなのに無表情で食べ進めていくキングは、ちょっとは優しさと言うものを持ち合わせているのかもしれません。
嘘吐かなくてもいいのに。
……見てたらお腹減ってきた。
二度寝、しようと思っていましたが、目がすっかり冴えてしまい、もう二度寝は出来なさそう。