恋がみのる時
「お。木下、なんかいい案があるのか?」
先生、ちょっとにやけてる…気持ちわる。
「うん、カフェしたい」
木下とは、クラスの中心の存在。
つか、カフェとか論外!!!
「う~ん…いいぞ、やろう!皆~賛成だよな?」
私は、賛成できませんね。
すると、どうだろう。クラスの皆はokと返事をしている。
こんな事話し合いするのが、面倒くさかったんだろう。
HRが終り1時間目までの10分休憩になった。
「まーこーとー!」
そう呼びながら背中に抱きついてきたのは、恵だ。
「何、めぐ…」
私は、朝からゆううつで不機嫌な返事を返した。
「カフェ!!楽しみだね♪」
「…えぇ」
「ん?何、嫌なの??木下が決めたんだよぉ!」
木下が決めたから何さ。
…ま、まさか!!!
「あんた、めぐさー…木下のこと好きなん?」
恵は、目を大きく開き下を向いた。
「…ん」
小さく恵みは頷く…
「へぇ…なるう」
私は、応援したげようとこの時強く思った。
「…真琴こそ・・・・」
恵が、顔を上げ小さな声で私に話しかけてきた。
「へっ?な、何??」
「好きな人とかいないの?」
突然聞かれ戸惑ったけど、私の返す答えはいつもと同じ。
「いない」
「…そ、そうなの」
ちょうど話しが終わったとこでチャイムが鳴った。
1時間目は…数学。
私の、ちょー!ちょー!大嫌いなね!!
早く終わらないかなぁ?
なんで、嫌いな授業ってめちゃ長いのに、好きな授業って短いんだろ?
こんなことを考えていると、1時間目は終わった。
真琴は、机に顔を伏せた。
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