ウソつき悪魔
お兄ちゃんだけが私の家族。家族と一緒にご飯だって食べてみたいし、出掛けたりしたい。もう独りはイヤだ…。


私はカイルをジッと見つめた。


「後悔しねぇか?」


カイルがゆっくり私に歩み寄る。


「後悔なんてしない。お兄ちゃんといれればそれでいいの。」


私は、そう決めたよ。どんなことがあろうとお兄ちゃんといる、って…。


「そうか…、じゃあ契約するけど暴れんなよ?」


カイルは、私の耳を甘噛みした。


「んっ…」


「連…、拒むな…。」


カイルはそのまま私の手を握った。


これが…、契約の儀式…?
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