One night lover
変なケイクン…

そう思いながらも私たち二人は、お会計を済ませレストランを後にする。

レストランを出た後、ケイクンは私にこう言った。

「なぁ、真由美…俺たち別れよう」

はぁ?
何言ってるの??
道のど真ん中で!

何を言われたのか、いきなり過ぎて確かめたくない。

「え、本気?冗談だよね…てか、車に乗らない?
理由を聞かせて!
納得出来る理由!」

「あぁ…」

もう、いきなり過ぎてわかんない!!
なんで?なんで?

足取り重く、二人は車が止めてある駐車場へと向かう。

車の前まできた私たち。

彼は、私のほうを振り返った。

「真由美、ごめん…」

「もう、車に乗るなって事?」

「うん」

彼は、うつむき答えた。

「じゃぁ、理由聞かせて…?
私がきらいになったの?」

「いや、好きだよ
真由美の事、好き
だけど他に好きな奴出来た…
悪い」

彼は、私を見ず車に寄りかかりうつむいたまま。

「…そっ…か、あ、はは…」

「ごめん」

彼は、「ごめん」を繰り返し言うだけ。

私は、納得できてない。
納得できないよ!
言いたい事いっぱいあるのに
でも、何も言えなくて…

私の身体は、凍ったようにその場から動けないでいた。
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