四十階段物語



「おっそーーーーーい!」


怒られた。



「ま、時間内だしいいけど」

じゃあなんで怒るんだよ。


「どうやらサクラさん、夕飯が好かないおかずだったみたいですよ」

「は?」

「ピーマンの肉詰め。にらの炒たのもあったみたいだぞ。口臭気にしてさっきから何回も口すすいでるんだからな」


がきか。



「ちょっと、そこで何言ってんのよ」


地獄耳か。



「え、えっと、誰が最初に階段のぼるのかな~って・・・ですよね?」

「そ、そうだなぁ~がははっ」


苦しいぞ、おい。



< 8 / 52 >

この作品をシェア

pagetop