いぢわる兄は同級生







水樹と両想いになれたあの川での出来事。




夏場とはいえ、びしょ濡れになった浴衣姿のままあの場に長い時間いたあたしたちは‥‥‥‥。



帰り道で冷たい風を浴び‥‥‥。



新品の浴衣をびしょびしょにしてしまったことを、帰ってからママにこってり叱られたり‥‥‥。





そのせい(?)で兄妹揃って、重度の風邪を引いてしまったのだ。






「まぁ‥‥‥いんじゃね?」



「‥‥‥‥?」





急に開き直ったようにあたしを見る水樹に、あたしは頭上にハテナを浮かべた。







「だって、そこまでしちゃうくらい‥‥‥俺のこと、好きなんだろ?」




「な‥‥ッ////」






自信満々の、いぢわるな笑みでそう言う彼の言葉に。




風邪のせいで少し上がっている体温が、さらに高くなるのを感じる。






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