ハッピーエンド

床を何かで強く叩いたような音でもあり、それでいて仲埜達が聞いた事の無い音だった。

驚いて顔を上げた仲埜の顔に鮮血が注がれる。

「・・・！」

亜衣の凄まじい絶叫が響いた。
顔面を血に染めた仲埜は訳がわからず呆然と目を見開く。

その目に顔の上半分が消滅した、かつて葛西であっただろう肉塊が倒れかかった。

剥き出しになった残りの頭部から噴水のように真っ赤な鮮血が吹き上がる。

仲埜の上半身も血まみれになっていった。

崩れ落ちた葛西の後ろに麻里が立っていた。