ハッピーエンド
「俺は新宮市の人間だとは一言も言ってないぞ。君が新宮の人だと言うのも今初めて聞いたぐらいだ」

「じゃあ?」

「俺は那智勝浦町だ」

「なんだ、隣町じゃないですか?脅かさないで下さいよ」


「勝浦の人間と新宮の人間がさらわれて奇妙な部屋に閉じ込められているんだ。これで彼女が東京の人間だったら?気を失っていた間に何所をどう移動したのか我々は知らないんだぞ。ここは一体どこなんだ?」

「・・・私、出身は串本ですけど、此処に連れてこられる直前は新宮にいました。市内のマンション・・・」




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