ハッピーエンド
男の後ろ姿に女が呟いた。

「君の怪我を治す事だけを考えてるよ。君も治療に専念しなさい、これからの事は治ってから考えよう」

「治ってからって・・・治ってからってどういう事よ?そんなに待ってくれる筈ないじゃない?おかしいわ、どうして誰も私の所にこないの?どうして私はこうやって、ゆっくりと治療を受けているの?」

半分叫ぶような女の唇を男が塞いだ。女にはもう抵抗する気力も無い。ただされるがままだった。

「少しここで眠りなさい、さっき鎮静剤打ったから・・・寝て起きたら少し気分もよくなってる」

「そうかしら・・・」

そう言いながら女は深く瞼を閉じた。


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