ねぇ、せんぱい
ホッとしたのも
つかの間。

僕の中の先輩が
音をたてて崩れる。

どうしよう。

ついていけないかも。

僕の不安げな顔が
お気に召したのか
先輩はふっと笑う。

そして
ふいに僕の唇に何かがふれた。

「!!?」

先輩の唇だった。

「先輩!?」

「ふふふ、
こうやってイジメるのも
悪くないね」

その笑みが
少し子供っぽくて、
カワイイ。

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