自己中彼氏
恐る恐る、氷の床に
足を乗っける。









ドックン、ドックン。








怖い……。








情けなねぇ……
俺。






「由香ちゃん。大丈夫?」





村澤が由香のサポートをする。







「ぅん……」




由香も相当怖がっているみたいだ。








俺はなんとか氷の上に
立つことは出来たが
滑って転んでしまった。




「……ってぇ…」





「春人。お前滑れねぇんだな!」




悪戯な笑みをうかべねがら
村澤が言う。



「るせぇ!」





こんな偉そうなこと
言える立場じゃないんですが……。






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