月物語2 ~始まりの詩にのせて~
「どうやら気づかれたようです。
急ぎましょう。」
その声に、礼はすでに降り立っていることを知った。
「こっちです。」
馬を探しに行った伯升が呼びにきた。
白馬が一頭と、三頭の馬が用意されていた。
荷物も乗せられている。
近づいてみると、白馬の鞍だけがやたら豪華だった。
―金大好のやつ。
あれだけ質素にと言っておいたのに。
とは思いつつも、綺麗な白馬だった。
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