月物語2 ~始まりの詩にのせて~
「禁軍は、王あなた一人のためになら、命を懸けましょう。
ですが、楊太僕一人のためというわけにはいきません。」
礼は眉を寄せる。
太尉は、動かす気はないということか。
「しかし…」
「主上、お言葉ですが、楊太僕は即位式にすら出なかった男ですぞ。
庇うことなどありませぬ。」
「王宮を軍があけるというのも危険です。」
「彼の実績を知っていての発言か!」
また官たちが騒ぎだす。